2015年に文化遺産として世界遺産に登録された軍艦島と呼ばれる小さな島は、長崎県長崎市(旧高島町)にあり、かつてその海底炭鉱により繁栄を極め、島内の施設だけで何不自由なく暮らせる完全な都市として機能していました。1974年に閉山されてから長い間立ち入りが禁止されていましたが、2009年に一般観光客の上陸が許可されて以来、各ツアー会社が軍艦島への上陸ツアーを運営し、他には見ることのできない独自の絶景が人気を集めています。
人を惹きつけて止まない軍艦島。世界遺産フォトグラファー・三田崇博氏が島へと渡った日も多くのツアー客の姿がありました。
壮大なるノスタルジー
軍艦島を訪ねて
世界遺産といえば、悠久な大自然であったり、神社仏閣のような歴史的建造物だったりを思い浮かべるが、今回訪れるのは長崎県の端島(はしま)。通称・軍艦島と呼ばれる、世界文化遺産の中でも「明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の一つとして登録された、日本近代化の象徴のような存在だ。 東西に約160m、南北に約480m。この小さな島が、日本の近代化を大きく牽引した。
個人での自由な上陸は許されていないのでツアーで行くしかないが、ガイドがついて説明してくれるので、見所がわかって便利でもある。さっそく、長崎港からクルーズ船に乗り込む。ツアー客には若い人も多く見られ、観光スポットとして人気が高いことがうかがえる。